じっくりごはんを作るということ

いまの会社に転職して早4年が経った。

あっという間すぎる。

 

何度も書いているけれど、昨年異動になった。

それまでは、宣伝一本で担当案件を複数抱えて毎日毎日残業しないと仕事が終わらなかった。ありがたいことに、好きなことを仕事にできているので、仕事は好きなのだけど疲れすぎてまったく「生活」ができていなかった。家は帰って寝るだけの場所で、休日も何かしら仕事があって、無い時は寝ることに費やすことがほとんどだった。

もともとコミュニケーションをとるのは得意なほうではないので、プライベートまで人に気遣ったりするのは本当に苦痛になるくらいだった。

 

2019年に、メンタルを本格的にやられそうになった案件を2つやった。複合的な要因が絡み合って、チーム全員が疲弊する案件だった。

この案件くらいから、酒量が格段に増えて、実家に帰って泣きながら愚痴を言うことも何回かあった。いま思い出しても泣ける。よく生きてた。

 

そんなこともあって、2020年は酒癖がついたまま迎えたせいで骨折に至る。

いまだから思うけど、骨折していなかったらアルコール中毒まで王手がかかっていたかもしれない。

 

異動が決まったのは2020年春だった記憶(骨折とは関係ない)。

本格的な異動は、案件の関係で秋だった。

その間コロナ禍になって、仕事のボリュームが落ち着いていき、家にいる時間が増えて、ふと「生活すること、いままで忘れてたな」と思った。

 

前置きがずいぶん長くなったけれど、「料理をすること」もそのうちのひとつで、いままでは「いかに手早く作るか」「レシピ通りに作るか」に終始して、「どういう味になるか」と想像を働かせたり、切り方や具材を考えたりなど頭を使って料理してこなかった。時間をかけてじっくりやることがなかった(料理教室にも通ったけど……)。

 

コロナ禍になってから、ほぼほぼ毎日自炊するようになった。

眠ってしまっていたレシピ本を引っ張り出して、常備菜をつくるようになった。献立を考えるようになった。

 

そんななかで、最近「白ごはん.com」の富田さんのインタビューを読んだ。

 

www.huffingtonpost.jp

 

いままで「白ごはん.com」を参考に料理をすることはあったけれど、「とにかく時短」を考えていたばかりに、異動前+コロナ禍前までは参考にするタイミングが少なかった。いまはものすごく参考にしている。

 

富田さんの経歴から、サイトづくりのコンセプトまで丁寧に丁寧にインタビューされている記事で、とってもよかった。

ライターの白央さんは、本当に文章が丁寧で個人的にファンなのでTwitterもフォローしている。

 

インタビュー最後の「素晴らしい料理とは何か?」といった問いの、富田さんの答えが素晴らしかった。

料理って、“気づかえるもの”だと思うんです。「きょうはちょっと体調が悪いから、こういうものを作ろう」「食べやすく切ろう」って。 

これだよな~~~~と思いました。

 

 

この先も、自分にも誰かにもやさしくしていきたい。